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今回レビューするのはこれ。ゲーム好きなら知らない人はいないであろうワンダと巨像

2005年にPS2で発売され、その後PS3ではHDリマスター
そしてPS4ではグラフィック面がフルリメイク!


私は上田作品に触れたのは、人食いの大鷲トリコが初めてでこちらはプレイした事が無かったので良い機会かと思い購入
発売された時期は今年の2月になりますが、つい最近クリアしました。

ゲームとして面白いと聞かれると少し困りますけど、記憶には残りやすいゲームだと思う



良い点

・透明感のある世界を表現したグラフィック
とても元が2005年のゲームとは思えませんな
いや、本作はリマスターでは無くリメイクだからそうじゃないと困るんだけど、それにしたって綺麗ですね。
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綺麗というのはグラフィックに留まらず、スッキリしたUIやロードレスな大自然のフィールド、フィールドには所謂ザコに該当する敵が存在しないなどのゲームデザイン的にも無駄が無く、本作が"雰囲気が良い"と評価されてる所以が感じ取れる。
本作のコンセプトに必要無い物を徹底的に省いてる感じ(?)ですかね。最近の内容過多なタイトルとは対極にある作品とも言えるかも知れません。


PS4版の特権としてフォトモードもある
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↑こちらはフォトモードで全体を夜景寄りにしたもの

私はオリジナルとなるPS2版&リマスター化されたPS3版をプレイした事は無いですが、
当時プレイしてない側として言わせてもらえれば、このレベルのグラフィックで初ワンダが出来るのは幸運だなと。



・巨像撃破時の達成感
本作のメインとなる巨像とのバトル
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↑初めて巨像と目があった時の恐怖感ったら無いね

主人公のワンダは超人的な力を所持してるワケでは無い(限界があるとは言えあの握力は十分凄い気もするが)ので、巨像の掴まれそうな箇所にしがみつき弱点に剣を突き刺すという戦い方が基本となる。
ていうかそれ以外の戦い方が無い
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剣をかざして弱点を探れるが、近くまで寄ると自動的に弱点が光る親切設定

逆にしがみつきさえすれば、あとはもうこっちのターンってくらい順調に戦況が進む。
しがみつくまでが本作の戦闘の醍醐味といえよう。

もちろん簡単にはしがみつけないですがね。
地形を利用する、攻撃の隙をつく、弓を放ち攻撃を誘発する
など、各巨像毎にしがみつく為のプロセスが用意されておりちょっとした謎解きの様。


しがみつく為の段取りを済ませ上手くことが運んだ時は、そこに至るまでの試行錯誤が報われた事に加え、高揚感を煽るBGMが鳴り響きテンションが一気に上がる事間違いなし(その時点ではまだ一撃も入れてないのに不思議よね)
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各巨像の攻略方法を閃くかどうかでクリア時間は変動しそうですが、少なくとも同じ上田作品の"人喰いの大鷲のトリコ"に比べたら非常に分かりやすく、戦闘フィールドにも無駄な物が無いので難易度は高くないと思われます。

分からずあたふたしてても天からのお告げでヒントを得られるおかげで、過剰にイライラしたりする事も無く気持ちよく各巨像を撃破出来ました。




・プレイのやめ時が見つけやすい
祭壇で次に戦う巨像のお告げをもらう
光を元に出向かう
戦う、勝利
祭壇に戻る
と基本的に....というか必ずこの繰り返しとなる。

単調に思えるかもしれませんが各巨像の攻略法は異なることもあって、そこまで単調には感じませんでしたね。


あと、あらかじめ16体の巨像と倒すという明確な巨像の数と目標が主人公&プレイヤーにも明かされる為、今日は何体倒すぞ!
というその日の小目標を立てやすいのも個人的には良かった。
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↑どうでもいいけど、この巨像のデザインが一番好き

最近はプレイのやめ時が分からないゲームなんてのも多いですが、(それはそれで良い事なんですけどね)こういったやめ時が見つけやすいゲームもたまには良いんじゃないでしょうか?

こう、ロックマンの8体のボスの内2体倒したから今日はもう終わり!
みたいなキリの良さがある。
 ゲームを楽しむ上で、スッキリした気持ちでプレイを中断出来る事もまた重要だと私は思うんですよ....



悪い点

・操作や仕様に古臭さがある
ワンダはジャンプのモーションがもっさりめで、一世代前のオープンワールドゲーでよく見られた違和感の残るモーション
って言って伝わるかしら?

そして被ダメ時、巨像の一撃が重いので地面に勢いよく転がるんですがいくら何でも起き上がるまで時間かかりすぎ

巨像の中には小型で突進が得意なイノシシみたいな特性を持ったやつも登場するのだが、吹き飛ばされ立ち上がろうとしてる最中にまた突進の繰り返しに陥る時があって非常にイライラした。

                      ↓こいつです
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幸いにもそれで死んでしまう事態は避けれましたけど、そのへんのゲームデザインどうなってんだと。
ホントにゲームグラフィックよくしただけか?おい!


あとは弓矢の操作かな。
弓を引いて射るだけですが、引いてる間は移動が一切出来ないのはちょっとなぁ.....
弓を使う機会がほとんど無いのが救いですけどね。




・後半は移動がダレる
巨像も後半戦に差し迫ってくると移動がそろそろ面倒に思い始める。
毎度祭壇からスタートさせられるのだが、以前別の巨像に辿り着くまでのルートとほとんど途中までは一緒のルートを通らされる事も少なくない。

いやぁ.....飽きるでしょ.....
新しい道はともかく、途中まで同じルートというのはね。
しかも森など狭めのエリアを通り抜ける際は馬も自動的に動きを遅くなってしまい、移動のテンポが悪い。
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毎回祭壇から始まるってのがネック......いやでもこのゲームに限っては毎回スタート位置は祭壇じゃないとしっくりこないような.....
ファストトラベルもあれば便利だろうが、それがあったらこのゲームが持ってるアイデンティティをぶち壊すことになりそうで何とも難しい問題である。

まぁ、そんな文句は言ってもクリアまでは6~7時間とサクっとプレイ出来るので、イライラが募ってキレそうになるというレベルではない。
ちょっと面倒かな.....くらい。



まとめ

ゲームそのものは2005年のタイトルと言う事もあり古臭い面も目立ちますが、リメイクというだけあり作り直された現世代基準のグラフィックにうっとり出来たから結果オーライと言う事で。

ただクリア後にタイムアタックが解禁されますが、倒し方を知ってるとただの作業でしかないので絶対タイムアタックもとい2周目なんてやりたくないですね。
アクションそのものの出来は良いとは言えませんし。


p.s
ICOもリメイクされないかなー