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良い点
・そこに居るかの様な情緒感
メトロシリーズといえば拘り抜いた世界観とその描写力!本作では世代が変わった事でより細かな表現が可能に。
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グラフィックが綺麗!みたいな褒め文句が出てくるゲームは昨今では何ら珍しくも無いですが、メトロでは言葉通り隅々まで拘ったディティールでその場に居るような重厚な雰囲気を楽しめる。

特に素晴らしいのは陰鬱で思わず嫌悪感を抱く様な表現
バイザーに這いつく蜘蛛やヒル、ハエ、壁にべったりと取り付いた病原体の様な細菌などメトロシリーズには生理的に受け付け難い描写が随所に盛り込まれている。
うむ、実にメトロシリーズらしい気持ち悪い表現
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一般的に没入感が高いと言われるFPS視点を伝統として採用してるが、それだけではここまでの描写はまず出来るゲームはひと握りでしょう。

この世界に生きるミュータントもまたどれもこれも身の毛もよだつ様なデザインをしたものばかり
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↑死骸しかなかった、ごめんね
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一番感じ方が近いものとしてはウィッチャー3に登場するモンスターかも知れない、あれも負けず劣らずの気持ち悪いデザインでウィッチャーの血生臭い世界観を象徴していますからね。
グール
グレイブ・ハグ
↑ウィッチャーに登場するモンスター

またシリーズでは本作にしか無い魅力としてロケーションも挙げられる。これまでは薄暗いメトロの中か極寒のモスクワのみしか無かったが砂漠、緑溢れる森など前作までのプレイヤーならホントにメトロの世界観なの?
と疑ってしまう様なマップがあり、世界の広がりを感じる事が出来よう。
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外で暮らす人々はメトロの中とはまた違ったコミュニティや新たな秩序を各地域で構成しており、赴く土地毎の違いを旅をしながら見ていくのもまた面白いでしょう。


また最近のゲームではあまり珍しくも無くなったフォトモードも実装されています。細部まで作られたフィールドをプレイしながらじゃんじゃん撮影しちゃいましょう。
 SIE傘下のタイトル(horizon、GOW、スパイダーマン、アンチャーテッドなど)で実装されたフォトモードに比べると、どうしても項目数の少なさなど気になるであろう点もあります。
ただカメラとか初心者の私から言わせれば必要な機能がすっきり揃っており、操作でもたつく事も無いから満足
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↑タグは上記の3つと、↓のカメラモードで周りを縦横無尽に様々な角度から撮影出来る
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それにフレームやエフェクト変更するだけで一気に雰囲気変わるからたのしー
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・サバイバル感のあるアクションの数々
本シリーズの世界は非常に厳しい環境で、資源が万全の状態で使えるとは言い難く所持しているアイテムには手動の充電を行ったり、応急措置をしなきゃいけないものが出てくる。

1.フラッシュライトは使ってる内に光量が低下、最悪消えるので手動で充電を行う
2.同様に暗視ゴーグルも充電は手動の充電が必要。なおフラッシュライトよりもちは悪い
3.ガスマスクのフィルターは有限で、持っていたとしても1つ1つのフィルターの効果時間が切れる毎に切り替えが必要
4.ガスマスクに返り血や汚れが出来たら拭いたり、空気が漏れ出す様な破損があったらテープで応急措置が必要
等々

私もメトロシリーズで無ければただ面倒としか捉えられないかも知れないですが、これらも舞台設定を考えるとより自然なアクションであるに気づきいつの間にかしれっと出来る様になるハズです。
というかこれらの要素、大抵1ボタンで出来るのでさほど面倒でも無いんですけどね。この世界を旅してるかの様なギミックで臨場感が味わえます。
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↑消費の早い暗視ゴーグル

充電なんてちょっと楽しみになってきたりも、あのカチカチと充電するのが何とも癖になる。
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こうした小さいながらも世界観に合わせたアクションがメトロの魅力の一端を担っていると感じます。
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↑ライターはシリーズ通して使用されている、手元を照らす程度ならライトは眩しいのでライターがオススメだ


次に武器関連
武器も常に万全な状態とは限らず、使用していくと汚れが蓄積していく。
そうなると威力や発射レートなど銃としての性能の低下に繋がるほか、最悪弾詰まりの可能性さえ出てくる為に定期的なメンテナンスが必要となってきますが、メンテに必要なのはクラフトの材料になる化学薬品....
しかしもしもの時に動かなければ死に繋がるので、やはり定期的な手入れは必要不可欠
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↑装備しっぱなしだとブラシアイコン横のゲージがどんどん減っていく。上画像のはピカピカの状態ですが...

貴重なクラフトアイテムを使わないとメンテ出来ないっていうだけで限りある資源を使うか使わざるべきかという駆け引き感があって好きですね。
もちろんガスマスクなども基本的に戦闘時は装備しないのが基本だが、汚染が激しい地域で戦闘になった場合は付けたまま戦闘を行わなければいけない。攻撃を受けると破損してしまい応急措置で何とか息はできますがしっかりした修理は必要になってくる。

武器に取り付けられるパーツは現地調達でどんどん増やしていける事ができ、物語を進めていく毎に数の増えるパーツを見てニヤニヤするのも一興
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武器そのものの変更は出来ないが、パーツの取り付けだけなら現地でいつでも可能なので状況に応じたカスタムが可能。

また、一般的な銃の他に本作を象徴するかの様な武器が1つあり、私もお気に入りでティハールと呼ばれる圧縮空気で弾を射出する武器
 調べたら前作までも出てきたみたいですが、私が全然使用してなかったからなのかいまいち印象に残ってないが今作では常に固定で持ち運ぶ武器という仕様なので使用頻度は高い。
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↑銃の右についてる大きなメーターが空気残量

空気を使うので撃てば撃つほど空気が無くなり威力が減ってきてしまう為、レバーを引いて空気を補充させてやらなきゃいけない。
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だが威力は決して低くワケでは無く静音性にも優れておりレンジも比較的長いなど使い勝手は悪くない。さらには専用の銃弾(スチールボール)がクラフトでカンタンに作成出来る点も素晴らしい。
(銃弾のクラフトは本作で可能ではあるがちゃんとした作業台があって始めて作れるものであり、いつでもどこでもクラフト出来る弾はこのスチールボールだけ)
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その代わりスチールボールは現地では拾う事が出来ない...というかそもそも無いので、クラフトしない限り無いという点はあるものメインで使っている銃のサブとしては申し分ない性能
むしろステルスでやるならティハールをメインで使う場面もあるくらいですし

唯一の弱点である空気の補充もライトの充電と同様、このレバーを引く動作もやっぱり癖になる。


当然クラフトやカスタム中はリアルタイムで時間が流れるので安全を確保した状態で行う必要はある
こういった作業中に時間が止まらないゲームは最近多いですよね。

専用のアイテムを消費するとはいえ、クラフトで貴重だった回復アイテムやガスマスクのフィルターの作成も可能になっているので、じっくりプレイするのであれば難易度はこれまでよりも低いかもしれません。


・魅力的なキャラクター達、話も沢山聞ける
本作は列車でロシアを旅し安住の地を求めるというストーリーで、それには主人公:アルチョムだけで無く同チームのメンバーや現地で仲間になるキャラクターなど複数で旅を行っていく。
こいつらがね...とっても仲良し!!!
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共に旅する仲間で嫌なやつが居ないというのはそれだけで気持ちが良いもの

列車内で仲間のそばへ行くと話しかけられ、雑談が始まるがそれが思いのほか濃密で意外と時間を取られるが、その分キャラへの理解や愛着も湧くというもの。
会話をする/しないで進行上の変化は特にないですが、道中を共にする仲間とのコミュニケーションは本作を楽しむ上で決して無駄にはなりません。むしろこういう所がシリーズの醍醐味
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↑チーム内での雑談、すぐ終わるかなと立ち止まって会話聞いてたらどんどんと話が盛り上がっていって中々終わらない。本作ではこういった事が度々起こる。


個人的に好きなキャラを数人紹介させて下さい。
1.トカレフ
チーム内で銃の管理及び修理を担当するガンスミス、当然戦闘もこなせる。
仕事に対して熱が強いというより、銃の整備が単に好きなのであろう事がプレイしてて分かるキャラ。だからといって熱を上げすぎる事無くアルチョムのことも度々気にかけてくれる縁の下の力持ち
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2.ナスティア
途中で同行する事になる少女
過酷な時代においての影響かわがままは言わないが、年相応の子供らしい感性や言動がありピリピリしがちな旅において癒しになっているキャラ
年に関係なく皆のことを"○○おじちゃん"とおじちゃん呼びをする。
アルチョムおじちゃん
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スーツを縫って修復してるトカレフの所へナスティアが縫い物の基本を教えて欲しいとせがむ場面、見てて癒されます...
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3.イディオット
大佐の右腕、くどい話し方やメンドくさい価値観を持ったキャラで度々他メンバーから(信用されつつ)あーはいはい。みたいな扱いを受けたりするがいざ作戦会議になったら的確な言動やアイデアでチームに希望を見出させる場面も何度か。
チーム内でも特に癖が強いが、右腕というのが納得いくキャラ
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4.クレスト
途中で同行するメカニック
1人で生きてきたのでサバイバル経験は豊富、単純な男で恩を決して忘れずに尽くして返す義に厚いキャラ
江戸っ子みたいなさっぱりした性格で気持ちが良い
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5.デューク
チームの中では最年少でアルチョムと年が近いせいか度々対抗意識を燃やす(仲が悪いワケでは無い)
危険な任務でも面白そうだからと立候補して行きたがる猪突猛進キャラ、でも命令はキチンと守る。熱くなりすぎるがそのせいで雰囲気をぶち壊しにしたりしないなど、空気もちゃんと読める期待のホープ
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他にもキャラはいるけどとりあえずこんな所で。

そして最後に忘れちゃいけないのが我らが主人公アルチョム
 動かせるようなプレイ中は基本的に一切喋らないが、ストーリーが進んだ時のマップの切替えロード中やゲームの起動再開時にアルチョムの語りを聞くことが出来る。
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また日記に書かれた文章も当然アルチョムが直接書いたものとしてプレイ中はまさに何でもござれの優秀な兵士だが、文章から見る彼は非常に繊細で各登場人物や環境についての印象が書き連ねられている。アルチョム自身の人間性も垣間見れて良い。

日記は進行によって新たな文章が書き連ねられますし、無線機で近場で暮らす人々の会話を傍受したりもでき充実した任務前の休憩時間を過ごしましょう。
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↑てかアルチョム絵うめぇ!
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シリーズを通し日本語吹き替えを務める"てらそままさき"さんの大人な色気ムンムンなボイスも必聴です。
もちろん他の声優陣も文句なしの演技力、そのほか英語とロシア語の音声&字幕にも対応してるのでロシア語の巻き舌多めな音声で楽しみたい方も満足いくかと。

そしてそんな魅力ある仲間達だからこそのグッドエンディング....ここでは当然語る事は出来ませんが是非ともその手と目で確認下さい。
(本作はグッドエンドとバッドエンドがあり、露骨な選択肢などではなくアルチョムの行動に左右される。敵を殺せば殺すほどバッドエンドに近づくので敵を気絶あるいは避けてグッドエンディングを目指してみてください!)


悪い点
・オープンフィール...ド?
本作は初めてのオープンフィールドを採用したタイトルという事で、私自身非常に楽しみにしていた要素。
実際にプレイしてみると、前半の方はマップが馬鹿デカいワケでは無いにしてもそれなりにストーリーの合間に探索やサブミッションを楽しめるくらいの広さがあって、探索を隅々まで行いたいと思えるいい広さで、これまでのシリーズの特性や世界観を考えれば良い落とし所だと思いました。
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↑序盤のマップ

ただ後半のマップはほぼ道なりが決まっており、前作や前々作のメトロと同じ様な完全リニアなマップの作り方をしててオープンフィールド感はゼロでしたね。ストーリーの関係上、仕方がなかった事ではあるのですがだったら単純にもうちょっとマップを増やしてくれると嬉しかったかなと。

あくまでオープンフィールドを期待した本作ならではのやや不満点というだけで、リニアなマップ自体の作り込みには不満は無いです。これまでのメトロ同様のものを最初から期待してるのなら特別問題視することでもないかも。



・戦闘の際の違和感
例えば対人間の場合は出来るだけ銃を使わず1人1人静かにステルスで片付けていく方が圧倒的に効率は良い。
撃ち合いになる事も無ければそれでわざわざ弾を消費する心配も無い、さらには貴重な資源まで手に入ると言うこと無しだ。(ちなみにミュータント相手は回復アイテムや弾薬の消費だけと、得るものが無いので戦闘行為自体御法度のようなもの)

それ自体は良い。だが敵をステルスキルしたあと、死体を移動させられないのはいかがなものか.....
別の敵がそれをもし見たら警戒されちゃうじゃないですか、勘弁してくださいな。

しかし幸いにも本作の敵は某ステルスゲームに登場するゲノム兵レベルの視野しか持ってない為、意外と過度には気をつけなくともどうにかなる要素ではあるのだが、ディティールそのものがこっているだけにそこは良いのか?
とどうしても違和感に感じてしまいがちです。



・銃の変更時にカスタムがリセット
銃は好きなものを2つまでしか所持出来ない(実際もう一つあるがそちらは固定武器)が、拠点であるオーロラ号では手に入れた武器が全て保管してあるのでいつでも装備の変更が可能
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でもお気に入りのカスタムをした武器を別の武器へ変更し、いまいち気に入らず元の武器へ戻そうとするとこれまでセットしていたカスタムパーツが全て取り外され再び取り付ける必要がある。
 再び取り付ける事自体は特別面倒なものではないにしても、ちょっと気が利かないポイントとして挙げてよいと思う。



まとめ
E32017で流れたトレーラーの頃から期待してた身としては、概ね満足のいく内容でした。
シリーズで特に気に入っていた気持ち悪い表現は正統進化していて嬉しい、ゲームでここまで気分が悪くなるのって私がプレイした事あるゲームだとメトロシリーズくらいなんですよね。

こういった濃密な世界観を持ったシングルFPSが増えないかなぁ....最近はシングル専用FPSってメッキリ影を潜めてしまっているので悲しい限り.....
シューターとして見れば平凡な点も多くありますが、雰囲気ゲーの様な側面もあり世界観やキャラクター、物語を好きになれるのならお気に入りの1本になり得るでしょう。
元々ハマる人はハマるゲームなので万人受けはしづらいかもしれない点だけはご注意を

あと、本作をプレイするなら休日などに腰を据えてじっくりプレイするのがオススメ